消防書士のブログ　〜元消防士が書く行政書士ブログ〜

今回は終活関係のお話です。


自分の残りの人生を不安なく、楽しく生きるためにしておくと良い、財産や身の回りの整理についてお話していきます。


【身の回りの整理】
年齢を重ねるにつれて家の中に不要なものが増えていくことがあります。
ものが多いと、身動きがとりづらくなったり、転倒の危険が増えたりします。また、自分が亡くなった後にそこに残されるもののほとんどが不要なものになってしまいます。
不要品の片づけには、時間と体力が必要になりますので、なるべく早いうちから取り掛かるようにしましょう。また、すでに体力的に難しいと思うときには、子どもにお願いして一緒に片づけをしてもらいましょう。その際に、思いで話や財産のことについてもお話ができるといいですね。


なお、片付けるときのポイントとして次のようなことがあります。

1. どれを処分していいかわからないときは、〇年間使っていないものは処分するなど自分のルールを決めてみる。
2. 段ボールなどに「大切」「処分」「保留」などと書いて、処分するか判断に迷うものは一旦とっておき、しばらくしたら見直してみる。

【財産状況の把握】
土地や建物、預貯金や投資信託などのプラスの財産のほか、住宅ローンや保証人になっているなどのマイナスの財産をどれだけ持っているのか書き出して把握しておきましょう。

財産の種類	確認内容	準備しておくこと
不動産（土地や建物など）	所在地、名義、利用状況、権利関係	名義が親などのままになっている場合は自分に変更しておく、そのまま相続させるのかそうでなければ現金化する、境界が曖昧なもの・もめているものは事前に伝えておく
預貯金	金融機関、支店名、口座番号など※暗証番号などは管理に注意	不要な通帳は解約しておく、半年に一度は残高の確認をする、夫婦のどちらかに預貯金が偏らないようにする、通帳や印鑑類の保管に注意する
投資信託・株式	名義、商品、評価、証券会社など	相続人に投資の経験がなければ現金化しておくことも必要、年齢が上がるごとに投資資産の比率を下げていく
保険	保険会社名、代理店名、証券番号、受取人、解約返戻金の有無など	保険証券はすぐに取り出せるようにしておく、契約者・被保険者・受取人の確認、保険期間と保険料について把握する、保険内容の定期的な見直し
会員権・骨董品	権利証や鑑定証の保管	自分が亡くなったときの手続きの一覧表の作成、1年ごとに時価評価の記載
債権債務・保証人になっているもの	契約書・借用書の保管、借入先、引落口座、残債、連絡先など	相続人が困らないように整理しておく、毎年残高を確認する、保証人などは事前に家族などに伝えておく
クレジットカード	会社名、カード番号、連絡先など	不要なクレジットカードは解約しておく

【財産の一覧表の作成】
財産の一覧表を作成して、何がどこにどれだけあるのか分かるようにしておきましょう。なお、負債についても書き出すようにしておきます。

預貯金一覧例								記入日　R2.5.10
No	金融機関	支店	種類	口座番号	連絡先・担当者	満期	年利 ％	金額	確認年月日	その他
１	〇〇銀行	××支店	普通	1123456	00-0000-0000　鈴木			1234567	R2.4.21
2	△△銀行	●●支店	定期	1122334	11-1111-1111	R10.10.20	0.02	2000000	R2.4.21

保険一覧例							記入日　R2.5.10
No	保険会社	営業店 代理店	種類	証券番号	連絡先・担当者	保険料	満期	死亡保障金額	詳細
１	〇〇海上火災	××支店	火災	A12345	052-000-0000	5000円/月
2	△△生命	●●支店	終身	AB1-000	00-0000-0000	8000円/月		500000	受取人〇△、入院5000円/月

私の両親が亡くなったときは、もちろん何の準備もしていなかったので、通帳を探し出すだけでも苦労しました。
分からないながらも、土地や建物の所有者変更をしたり、通帳やクレジットカードの解約手続きなどをしたりしましたが、すべてを終わらすのに1年くらいかかったような記憶があります。

...あのときにエンディングノートがあったらどれほど助かったか



終活をするには、時間がかかることや準備が多いこともあります。
やってみようと思ったときが始めるときだと考え、時間や体力があるうちに取り掛かれるといいですね。

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